「反骨の柔道王」、秋山成勲(あきやま・よしひろ)選手のUFC初試合です。2009年2月、UFC電撃参戦が発表されてから約5か月、ついに秋山成勲選手がオクタゴンに足を踏み入れる日がやって来ました。秋山成勲選手のUFCデビュー戦の相手はアラン・ベルチャー。UFCミドル級の実力者で、秋山成勲選手の実力をチェックするには申し分のない見事なマッチメイクです。
秋山成勲選手の入場の表情を観る限り、日本や韓国で試合をする時と変わりなく、リラックスしているようです。いつもの柔道着で、入場前に正座する姿を目にすると、「さあ、いよいよだよ」というムードが高まってきますね。ちなみに、秋山成勲選手のセコンドには、先日行われたUFC99で約6年ぶりのUFC復帰を果たした宇野薫選手がついています。
試合はお互いがスタンディングの打撃で様子をうかがう展開でスタート。「ベルチャー、でかいなあ」と思わず言ってしまうほど、秋山成勲選手とアラン・ベルチャーの身長差を感じます。アラン・ベルチャーのほうが10センチくらい大きいでしょうか?しかも、アラン・ベルチャーが右構えになったり、左構えになったりと、頻繁にスイッチするので、秋山成勲選手は戦いづらそうですね。
1ラウンド1分すぎには、アラン・ベルチャーの左ローキックが秋山成勲選手の下腹部に直撃するアクシデント発生。ラウンド中盤にはアラン・ベルチャーの左フックが秋山成勲選手の顔面をとらえてダウンを奪われてしまいます。「うわ、やばい!」と一瞬ヒヤッとしましたが、ここから「反骨の柔道王」が反撃開始!アラン・ベルチャーのローキックに右ストレートを合わせるなど、少しずつ攻撃のリズムを掴みます。
2ラウンドに入ると、いきなりお互いが同時にミドルキックを打ち込み、そのキックをキャッチした秋山成勲選手がアラン・ベルチャーの足を引っ掛けてテイクダウンを奪います。下になったアラン・ベルチャーは長い手足を使って、秋山成勲選手の攻撃を防ごうとしますが、秋山成勲選手は上からパンチや肘を連打しながら試合をコントロール。上手くアラン・ベルチャーのスタミナを奪いながら、ダメージを与えています。
ところが、2ラウンドの終盤になると、秋山成勲選手がアラン・ベルチャーの右ローキックをまともにもらう場面が増え、少しずつ足が止まり始めています。さらに、試合が進むにつれて、秋山成勲選手の左まぶたが腫れ上がり、視界が相当狭くなっているようで、かなり戦いづらそうです。
3ラウンドに入ると、お互いにスタミナが切れた状態ながらも、攻撃姿勢を失わず、相手を仕留めようとしますが、どちらも決定的なチャンスを作ることはできずに試合終了。秋山成勲選手のUFCデビュー戦の勝敗は3人のジャッジに委ねられます。
「採点はかなり競ってそうだけど、大丈夫かな?」と祈るような気持ちで採点結果を待つ管理人。結果は2人のジャッジが30-27、29-28で秋山成勲選手、残り1人のジャッジが29-28でアラン・ベルチャーを支持し、秋山成勲選手が僅差の判定勝ちながら、UFCデビュー戦を白星で飾りました。
採点の結果を聞いた直後、オクタゴンに崩れ落ち、涙を浮かべて喜ぶ秋山成勲選手の姿が、この試合の重要性や秋山成勲選手が抱えていたプレッシャーを表していたと思います。秋山成勲選手にとっては、UFC初試合、結婚後の初試合など、初物尽くしとなったUFCデビュー戦でしたが、慣れないオクタゴンで苦戦しながらも勝つところはさすが!岡見勇信選手と一緒に、UFCミドル級の頂点を目指してほしいですね。
