UFCヘビー級ノンタイトルマッチ
| PRIDE2006GP王者 | ミルコ・クロコップ(クロアチア) MMA戦績:39戦27勝9敗2分1無効試合 |
| TUFシーズン10優勝者 | ロイ・ネルソン(アメリカ) MMA戦績:22戦16勝6敗 |
「MMAの戦う伝説」として世界的な人気を誇るミルコ・クロコップとUFC登竜門番組「TUF(The Ultimate Fighter)」シーズン10で優勝を果たした人気者のロイ・ネルソンが激突するUFCヘビー級ノンタイトルマッチです。一撃で相手を沈めることができるファイター同士の楽しみな試合ですね。
UFCを代表する人気ファイターのミルコ・クロコップとロイ・ネルソンですが、どちらもUFC2連敗で崖っぷちに追い込まれています。UFC、そしてヘビー級トップ戦線に生き残るためにも、これ以上負けられない究極のサバイバルマッチ。オクタゴンで3試合ぶりの勝ち名乗りを受けるファイターはどちらでしょうか?
試合は、ガードを固めて前進するロイ・ネルソンに対して、サウスポーのミルコ・クロコップが距離を取りながらカウンターを狙う展開で始まります。「予想通り、スタンディングの打撃戦になりそうだぞ」と思っていると、開始1分、ロイ・ネルソンがミルコ・クロコップにタックルを決めてテイクダウンを奪います。
「おおお、ナイスタックル」とロイ・ネルソンに拍手を送る管理人。上になったロイ・ネルソンはここからパウンドを狙いますが、ミルコ・クロコップがしっかりとディフェンスをして追撃のチャンスを与えません。柔術黒帯のロイ・ネルソンに対して、ミルコ・クロコップは落ち着いた戦いをみせています。
1ラウンド3分、ミルコ・クロコップが一瞬のスキを突いて脱出し、試合は再びスタンディングの打撃戦になります。ロイ・ネルソンがフルスイングの右フックをミルコ・クロコップにクリーンヒットさせますが、ミルコ・クロコップもコンパクトな左アッパーで応戦。どちらの打撃もクリーンヒットしているスリリングな打撃戦です。
2ラウンドに入ると、ロイ・ネルソンがいきなり強烈な右ストレートをミルコ・クロコップの顔面に叩き込み、ミルコ・クロコップの腰が一瞬落ちます。「あ、効いた!ロイ、チャンスだよ」と思った瞬間、ロイ・ネルソンが追撃の右フックをミルコ・クロコップに叩き込もうと踏み込みます。
しかし、体のバランスを崩してしまい、そのまま前に転んでしまうロイ・ネルソン。すると、次の瞬間、ミルコ・クロコップがロイ・ネルソンに強烈なパンチを叩き込み、反撃開始。必死にガードを固めるロイ・ネルソンに対して、左フック、左アッパーを上下に打ち分ける怒涛の20連打!
「ミルコ、チャンス!倒せるか?」とソファーから立ち上がる管理人。全盛期を彷彿とさせる力強い連打をみせるミルコ・クロコップですが、鉄壁のガードとUFC屈指のタフネスを誇るロイ・ネルソンが何とか耐え抜き、クリンチでピンチを脱出します。
ピンチを切り抜けたロイ・ネルソンは2ラウンド残り2分、タックルを決めてテイクダウンを奪い、ミルコ・クロコップの上になります。ジワリジワリとスタミナを奪いながらポジションを整えるロイ・ネルソン。必死に脱出しようとするミルコ・クロコップですが、残り40秒、「マット・ヒューズ・ポジション」を奪われ、無防備の状態で、ロイ・ネルソンのパンチを浴び続けます。
ロイ・ネルソンの重さに耐えながら、必死に頭の位置を変えてクリーンヒットを逃れようとするミルコ・クロコップ。正直なところ、「もうダメだ」と思った管理人ですが、ミルコ・クロコップは執念で耐え抜き、2ラウンド終了のブザーが鳴り響きます。この試合にかけるミルコ・クロコップの断固たる決意を感じたシーンです。
3ラウンドに入ると、ロイ・ネルソンが打撃を出しながら前進を続け、積極的にプレッシャーをかけます。一方のミルコ・クロコップはスタミナが切れ、体を支えるのが精一杯の苦しい状態。3ラウンド1分には、ロイ・ネルソンの右ストレートがミルコ・クロコップの顔面をとらえ、金網まで後退します。
一気に畳みかけたいロイ・ネルソンはミルコ・クロコップを金網に詰め、右フックで追撃。最後は、前に崩れ落ちたミルコ・クロコップのバックを取り、バックマウントからパウンドを連打したところで、レフェリーが試合をストップ!ロイ・ネルソンがミルコ・クロコップに3ラウンドTKO勝ちを収め、トップ戦線に踏み止まりました。
凄まじい打撃戦、消耗戦の末、スタミナとタフネスで上回るロイ・ネルソンがミルコ・クロコップを仕留めた試合でしたね。ミルコ・クロコップのパンチやキックがクリーンヒットする場面もあったのですが、タフなロイ・ネルソンの前だと、数々のファイターを沈めてきたミルコ・クロコップの強打でさえ決定打にならないんですよね。しかしまあ、信じられない打たれ強さです。
試合後のインタビューで、勝ったロイ・ネルソンは「憧れ続けた伝説のミルコ・クロコップに勝つことができて本当にうれしいよ。オクタゴン・サイドにいるデイナ・ホワイト社長、次はタイトルマッチがやりたいな。ファンのみんな、今日は応援ありがとう」とファンに感謝しながらタイトルマッチ挑戦をアピールしました。
一方、敗れたミルコ・クロコップは「この試合が最後の試合です。これまで私を支えてくれたUFCファンの皆さん、デイナ・ホワイト社長、UFCファイターのみんな、ありがとう。最後の試合が残念な結果になって本当にすみません」と引退を発表。伝説のファイターが戦いの舞台に別れを告げた瞬間でした。
「敗戦を謝罪する必要なんて全くないです。あなたは偉大なファイターだ!長い間、UFCで戦い続けてくれて本当にありがとうございます。皆さん、ミルコ・クロコップに大きな拍手を!」。ミルコ・クロコップにインタビューをしたジョー・ローガンの言葉がすべてを物語っていると思います。
PRIDEを席巻し、日本で絶大な人気を誇る「クロアチアの英雄」。UFC参戦後、6度の手術を乗り越え、オクタゴンで戦い続けたミルコ・クロコップに大きな感謝と拍手を送りたいです。本当にお疲れ様でした。そして、数々の名勝負と雄姿をありがとう!試合後のインタビューでジーンとなってしまったミルコ・クロコップのラストマッチでした。
ミルコ・クロコップvsロイ・ネルソンの試合結果
| 試合結果 | ロイ・ネルソンが3ラウンド1分30秒TKO勝ち。敗れたミルコ・クロコップは試合後に引退を発表しました。 |

